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「東別院 暮らしの朝市」に行ってみた

暮らしや人のつながりを大事にする愛知県最大級の朝市の魅力

今や大人気の朝市の基本情報を改めておさらいしつつ、
月3回開催にリニューアルした経緯、仕掛け人の想い、そして今後の展望などを聞き込み!
ここでの買い物が、からだや地球について考えるきっかけになるかも。

①今回訪れた「東別院暮らしの朝市」とは?

2013年からスタートした毎月28日開催の「東別院てづくり朝市」が2020年7月から毎月8、18、28日開催の「東別院暮らしの朝市」にリニューアル。スタート当初から変わらず、“てづくり”をテーマにし、作り手が直接販売するということを大切に、東海地方最大級の定期市として人気を集めています。

②毎月3回開催「東別院暮らしの朝市」にリニューアルした 代表・飯尾さんの想い

「リニューアル前までは、毎月28日開催のみでお店が約200店舗あり、来場客数も多かったです。今思うと異常なくらいで(笑) そんな中、新型コロナウイルスの流行であまりにも密が気になってきたんですよね。」と話してくれた、代表の飯尾うららさん。月1回開催ということで一気に人が押し寄せていたという。 「そこで1回の開催を100 店舗の小規模開催にして、月3回開催で分散させることにしたんです。そうすることで今では、小さな子どもでも安心して歩けるぐらいになり、出店者もお客さんがしっかりコミュニケーションがとれるようになって、朝市本来の楽しみや魅力が前に比べてすごく感じられるようになったと思います。」コロナ禍で密対策として見つけた方法が意外と一番しっくりくる今の朝市の風景に繋がったそう。

③毎月8が付く日の開催。8.18.28日の違いとは?

「基本的にオーガニックをキーワードにした出店者さんが多いのが【8日】、先駆的で若手作家さんが多いのが【18日】、老舗の安定感のある出店者さんが多いのが【28日】ですね。」
また曜日開催ではなく、日にち開催なのも特徴的。「平日にあたったり、土日にあたったりするので、どの層にも楽しめるようになっています。土日の方が家族でレジャーに来るような感覚で賑わいますし、逆に平日は買い物として来るリピーターの方が本当に多いです。」

④約100店舗の多種多様な出店者。

会場となる境内には、新鮮なお野菜をはじめ、からだにやさしい調味料や加工食品、パン、焼き菓子、ハンドメイドアクセサリー、雑貨まで暮らしがさらに豊かになる品々がたくさん。さらにキッチンカーで出来立てのフードを味わうこともできます。“暮らし”の朝市だからこそ、極力何でもあるという方針を大切にしているそうで、今ないのは肉屋・魚屋ぐらいとのこと。またキッズスペースも完備しているので、子ども連れでも安心。

⑤朝市での買い物がSDGsの一歩につながる。

生産者が直接販売する無農薬野菜や、海を守る洗剤、住んでいる土地の柑橘を丁寧に仕込んだ酵素シロップで作るドリンクなど、エシカル消費*やサスティナブルに関連するものが豊富。(*エシカル消費とは、地域の活性化や雇用などを含む、人・社会・地域・環境に配慮した消費行動のこと)
これらはSDGsの12番《つくる責任 つかう責任》に繋がっています。
いきなり環境のために! 等と高い意識をもって取り組むことは大変なので、まずは自分の身の回りの範囲内で、始めやすい&継続しやすいSDGsのアイディアを朝市で見つけてみてはいかがでしょうか。

⑥出店希望者はおよそ10倍以上! セレクトのポイントとは?

「やっぱりきちんと、誠実に作っているかということを見ています。あと企業ではなく個人(小商い)を応援するということ。子育て中のお母さんたちの出店も多いんですよ。そのためにキッズスペースも用意しました。」
実際に境内を見渡すと、からだにそして環境に優しそうなものばかり。食の高いクオリティーには自信があるということで、「化学調味料が入っているものはほとんどないし、グルテンフリーなどアレルギー対応食品も豊富なので、本当に出店者の皆さんがきちんと作ってるものばかりです。子どもに安心して食べさせられるものしかないと思います。」

⑦普段の買い物よりも高揚感が違うのはなぜ?

例えば、街のケーキ屋さんでショートケーキを買うのと、こういったマーケットで買うショートケーキは何だか特別感が違う。その高揚感はどこからくるのか、聞いてみました。
「まず一つは、普通にお店を構えていたらやっていけないほどのこだわりで作っているからだと思います。商売ももちろんあるけれど、生きがい的にこだわって情熱をかけている出店者さんたちがすごく多いです。あとは作り手の顔を見ながら、その情熱と温度感を感じて買うという、作り手と買い手の関係性が近いというのもあると思います。」
今では、お客さんもその情熱を感じて“〇〇〇〇さんの〇〇がすごくこだわっていて美味しいよ”と《推し活動》のような口コミで、さらに応援しに来る人が増えるという現象も起きているそう。

⑧これから東別院暮らしの朝市が目指すものとは?

「お茶所(おちゃしょ)で面白い企画をやっていきたいと考えています。」お茶所というのは境内にある古い建物のこと。飲食店の営業許可を取得し、屋根も電源もあるので、これまではできなかった企画が増やせそうとのこと。昨年は、全国的に人気を集めるかき氷屋を集結させた〈かき氷パーラー SHINRAN〉を開催したそう。
「今までとは違うご飯ものができるようになったので、買い物だけじゃなくもう少しお楽しみも増やせたらいいなと思っています。」
今後もさらなるパワーアップが期待できる【東別院暮らしの朝市】。文字通り、人々の“暮らし”に寄り添う朝市で、暮らしをさらに心地いいものにしてくれるヒントを見つけてみては。

取材協力

東別院暮らしの朝市

住所/愛知県名古屋市中区橘2-8-5

   真宗大谷派名古屋別院(東別院)境内

開催日/毎月8・18・28日

開催時間/10:00~14:00